まず、
- 不安は時間が経過すると下がる
- 曝露(不安場面へのエクスポージャー)をやるたびに下がる
ことを知っておく。このふたつは最も重要な知識である。
知っていれば、(曝露療法を回避するほどには)こわくない。知っていれば、不安が下がっていく様子をシュミレートできるし、実際にやったときに高まった不安が下がっていく様子を実感できる。やった後も「やはり教わった通りだ! 不安は下がるものだから平気なのだな」と効率的に認知を再構成できる。
低い不安を感じる場面から高い不安を感じる場面へと段階的に曝露を実施するために、異なる不安場面状況に対して自分の感じる不安を点数化(0~100)していく(不安階層表)。こうすれば一回の曝露につき乗り越える点はひとつであり、無理なく徐々に不安度の高い場面へと段階的に挑戦していける。
私の場合はスピーチが不安場面であったので、セラピーセッション内での少人数における曝露から現実場面(in vivo) での曝露へと進んでいった。