社会不安障害のネガティブ思考で私の心はすっかり毒を含んでしまったように思う。
でもその前に、気になるニュースがあったので、ちょっと一言、言いたい。
日本人女性の平均受命が二位に転落してしまいましたのだ。これは結構ショックである。
なぜショックなのかというと、それは私の出産と関係がある。
出産前は、もしかしたら私はもうこれで研究に復帰できないのではないか、できたとしてもひどく遅れをとってしまうのではないかと大変心配していた。
ところがいざ出産を経た私は、どこか神経が図太くなったのか、そういう心配は全くしなくなっていた。
なぜかと言うと、日本女性の平均寿命が世界一長いことに目を向けたから。
同僚の同年代白人男性達は私よりも先にお亡くなりになる。
ということは、私よりも先に老いてしまうわけだから、早期退職してしまう人達も多いだろう。
だから、現時点で私が出産・育児で遅れをとったとしても、最後には私が追いついてしまうのだ。
人生って、なんて平等にできているんでしょう。
いえ、もちろん彼らが先にお亡くなりになるのは悲しいことです。
私はお葬式に出席して、彼らの業績を称えるスピーチを行い(その頃には、社会不安障害もさらに良くなっていることだろうし)、悲しみの涙を流し、そして、遅れを取り戻すべく、全力で仕事するのだ。
なんで “白人男性”?
あー、それは偏見に聞こえるかもしれないけど、実際白人男性はこれまで社会的に恵まれてきて、たくさんの業績を残したし、歴史にも名を残した。
これからは、日本人女性やこれまで社会的に成果を上げる機会を得られなかった人達の時代だ!と思うから。
まあ、偏見だろう。人間って主観的な生き物ですね(また勝手に一般化)。
「子供産んだのですね。大丈夫なんですか」
そう問われると私はこう答えた。「平気ですよ。日本人女性は平均寿命が最も長いんですよ。最後には遅れを取り戻せます」
さて、私は社会不安障害で特定の事柄についてひどく否定的に考えてしまう癖がついていた。それは自ら率先して毒を飲む癖なのだと思うようになった。
食べ物については人は気をつけるものだ。
栄養のあるものをバランスよく食べて健康を保とうとする。
私も家庭菜園で採れた野菜を家族でたくさん食べたり、運動をしたりと健康維持を心がけていた。
体の健康には注意を払うのに、心のほうはないがしろにしていた。
プレゼンのときに、少しでも不安が起こると、途端に
「今回も、絶対パニック発作に陥る」とか
「プレゼンはまた大失敗に終わる」とか
「また恐ろしい気分を味わうんだ」とか
「私は一生、社会不安障害を患い続けるんだ」とか
「もう将来なんてなにもない」とか
「私はこのまま廃人になるんだ」とか
考えられ得る限りの意地悪な言葉を自分にかけて、自らの心に毒をすりこんでいた。
そのことに気づくこと。
その毒性に気づくこと。
心に毒をふりかけるのをやめる。そこから始まるのだろう。