場面緘黙症の子が主人公の童話を読んで考えたこと

結末を読んでもハッピーエンドなのか、悲劇的結末なのか、明示されない小説がある。

After Zeroはそんな小説だった。

場面緘黙症の少女を主人公としたクリスティナ・コリンズ著の童話である。日本語翻訳版は出ていない。主人公のエリースはホームスクーリングを経て学校に通い始めたが、学校で喋れなくなる。学校でも少しは声が出せた(ロープロファイル場面緘黙と言及されている)ということもあり、単に大人しい子であると思われていた。

はじめは親切であった周囲の子ども達は、段々とエリースの沈黙に苛立ち始め、エリースはいじめられるようになる。喋らないために濡衣を着せられる。なぜ喋らないのかと問い詰められる。

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